受験用語集

中学受験用語集

1月入試
 1月に始まる千葉・埼玉・茨城の入試を指す(推薦・帰国生入試は12月に行われることもある)。東京や神奈川の受験生も試し受験として参入するため、渋谷幕張や浦和明の星など、偏差値が高騰する学校もある。
 なお、東京・神奈川の入試は2月1日から始まり、この日の受験者数をもとに中学受験率が算定される。午前入試だけでなく午後入試(即日発表もある)を実施する学校もあり、受験者の囲い込みに成功した学校(青陵など)は順調に偏差値を上げている。
インターネット出願
 インターネット上で願書を提出することができるシステム。改めて願書の提出が必要な仮出願タイプ、当日写真や受験料の提出をすればよい本出願のタイプなどがある。かえつ有明、春日部共栄、麹町学園女子、品川女子学院、緑ヶ丘女子などが実施。12月や1月の受験の結果を受けて、新たに受験校を追加する場合に便利なシステムである。
AO入試
 AO入試とは、一般に、学力選抜試験でははかることのできない人間性、行動力、発想、学びに対する意欲といった受験生の特性を評価する入学試験をいい、大学受験の分野で多く採用される選抜方法である。
 中学入試では、江戸川女子や宝仙学園等でAO入試が実施されている。しかし、江戸川女子の場合、算数・国語の二教科の筆記試験のみ(合格ラインは80%程度)、宝仙学園では作文と面接のみ、というもので、大学入試でいうAO入試とはほど遠い。ちなみに、宝仙学園の場合、10月以降の学校説明会に出席しておくと有利。
公立中高一貫校
 文科省が定めた公立の中高一貫教育を行う学校。平成11年4月より選択的に導入が可能になった。6年間一体の中等教育学校タイプ、高校の募集もある併設タイプ、既存の中学と高校が交流する連携タイプとがある。2003年から全国で設置が進んでおり、併設タイプが最も多い。
 東京都の場合、都立白鴎高校付属中学(併設型)、都立小石川中等教育学校、都立両国高校付属中学(併設型)、都立桜修館中等教育学校、千代田区立九段中等教育学校の5校がある。公立中高一貫校は地域の2番手の学校に設置する例が多いが、2008年より県立千葉校が一貫校となるため、必ずしも2番手校とはいえなくなる。
御三家
 東京の男子御三家は、開成・麻布・武蔵。武蔵の校長いわく「合格実績は5番手だが、御三家だ」とやや自嘲気味。情報公開を図って巻き返しを狙う。なお、御三家に続く新御三家として、駒場東邦、海城、巣鴨が挙げられる。巣鴨は、比較的入りやすいものの、入学後の伸び率、国公立大学への合格が期待できる。
 東京の女子御三家は、桜蔭、女子学院、雙葉。桜蔭タイプと女子学院・雙葉タイプとではやや毛並みが異なる。神奈川の男子御三家は、聖光、栄光、浅野。聖光の校長先生のスピーチはおもしろいと定評がある。神奈川の女子御三家は、フェリス、横浜共立、横浜雙葉。千葉の御三家は、渋幕、東邦、市川。渋幕は県立千葉高と肩を並べる進学校に成長。
三大模試
 中学受験の模試には、YT・合不合判定模試(四谷大塚)、センター模試(日能研)、首都圏模試(首都圏模試センター)がある。このほか、育伸社やCKTなどの教材開発会社が行う模試もあるが、大手進学塾の生徒は受験しないため、判定の精度に不安がある。また、サピックスの模試は他の模試に比べて偏差値で5~10程度厳しくでるので、覚悟して受験しなければならない。なお、サピックスの生徒は四谷大塚の合不合判定模試(6年2学期、計4回)を受けるので、上位校の志望者は合不合判定模試を受けたほうがよい。
サンデーショック
 2月1日が日曜日にあたり、キリスト教系の中学が入試日をずらすため生ずる競争率や難易度の変化を指す。2004年入試では女子学院、フェリスH女学院などが2日に移動し、桜蔭との併願受験が可能となった。そのため、女子学院等では合格者を例年より多めに出すため、御三家合格のチャンスがやや広がる。次のサンデーショックは2009年。
シラバス
 シラバスとは、学校で行われる授業等の学習案内で、教科・科目の目標や指導計画、評価方法等を記したもの。 シラバスは生徒が学習する際の動機付け、モチベーションの維持、また計画的な学習の支えになる。渋谷教育学園幕張が先駆けとなって導入。
ダブル出願
 同じ日時に複数の志望校の入試日程が競合したときに、とりあえずすべての学校に出願しておき、受験校の決定を先送りすることをいう。どれだけ受験料がかさむので、受験校がスッキリ決まることがもちろん理想。しかし、成績が安定しない人や、どこまで成績が伸びるか先行き不透明の人は、本命の学校を絞り切れずやむをえずダブル出願することになる。ただ、実際にダブル出願するとなると、過去問対策をどうすればよいかなどの現実的な問題が生ずるので、相談できる人に早めに打診して欲しい。
内進生・外進生
 中高一貫校が高校で生徒を募集する場合、中学受験で入学した生徒を内部進学生(内進生)、高校受験で入学した生徒を外進生という。高1の段階での学力レベルについては、内進生のうちの上位層、外進生、内進生のうちの下位層の順、であることが多い。内進生の多くは高1の間に大学入試に対する基本的事項を習得してしまうため、高1の時点では内進生と外進生のカリキュラムが違うのが通例である。
複数回入試
 入試を複数回行うことをいい、限られた難関校を除き複数回受験が主流となっている。近年は、日取りを複数にするだけでなく、1日のうちに午前と午後の2回実施する学校が増えている。そのため、午前中の入試問題を先生と答えあわせをしてから、午後の入試に臨むこともできる。同一校を複数回受験するとボーダー上で有利に扱う学校や、受験料で特典をくれる学校が多い。
偏差値
 偏差値とは、「今現在、自分が全体の中でどのくらいの位置にいるか」を示す指標をいう。偏差値が50ならば、ほぼ真ん中の位置にいることになる。偏差値を上げるためには、(1) 個人の努力はもちろん、(2) その努力が他の受験生を上回るものでなければならない。(2) の点(伸び率)のみに気が向かいがちだが、それでは営業成績を示す棒グラフと同じ意味しかもたない。偏差値は教育上のツールである以上、(1) の点(生徒の努力)を最大限評価してこそ子供は伸びることを知ってほしい。なお、前年度のデータをもとに、100人受けて80人合格するレベルの偏差値を、四谷大塚では80%偏差値、センター模試(日能研)ではR4偏差値と呼ぶ。
ゆとり教育
 小学校は昭和33年、中学校は昭和35年に、学習指導要領の変更によって、学習内容が難化するとともに学習項目も増加した。これにより学力差が拡大し、教育現場が荒廃した。これを受けて、小学校は昭和56年、中学校は昭和59年に、学習指導要領の変更によって、学習内容を維持したまま指導時間を短縮した(隔週2日制)。ただ、指導時間を短縮しただけなので、授業のスピードを上げざるを得ず、学力格差はさらに拡大した。この時期いじめが流行し、教員も生活指導で手一杯。そして平成14年、遠山文科大臣のもと、授業時間をさらに削減し、学習内容も3割減らした。いわゆる「ゆとり教育」の始まりである。「ゆとり教育」の延長として、完全週5日制、絶対評価の導入、習熟度クラス編成、1クラス40人以下、小学校からの英語教育、民間の教育機関の承認など、さまざまな試みがなされた。しかし、学力低下が懸念されて、平成16年から「ゆとり教育」の方針が見直されている。ただ、中学受験ブームの原因は学力低下だけではない。特に女子の場合、人気校は高校受験で生徒を募集しないため、女子中の受験に人気が集まっている。